日本で「約500万円」になったシビック タイプRを、どう受け止めるか

2026年モデルのホンダ・シビック タイプR。日本国内でのメーカー希望小売価格は、現在おおよそ500万円前後(税込)という水準にあります。少し前まで「シビックで500万円?」と驚かれていた価格帯ですが、今やそれが現実になりました。
今回の価格改定で注目すべき点は、大きな仕様変更がない中での価格上昇だということです。性能が上がった、装備が増えた、という分かりやすい理由ではありません。原材料費や物流コスト、為替、環境規制など、クルマを取り巻く現実が、そのまま価格に反映された結果だと感じています。
カーコーティング専門店SOUPのオーナーとして日々さまざまな車に触れていると、「クルマはもう単なる移動手段ではない」という空気を強く感じます。特にタイプRのようなモデルは、趣味性と資産性の両方を意識される方が明らかに増えました。
国産スポーツモデルを見渡しても、決してタイプRだけが突出して高くなったわけではありません。高性能であること、長く乗れる完成度を持っていること、その背景には相応のコストがかかっています。そう考えると、500万円という数字は「高い」だけでは片付けられない側面があります。
それでも、「気軽に買える価格ではなくなった」という事実は重いものです。だからこそ、このクルマを選ぶ人には、走りだけでなく、所有する覚悟や満足感まで含めた判断が求められる時代になったと感じています。

SOUPにタイプRでご相談に来られるお客様も、「どう長く、きれいに乗るか」を真剣に考えておられます。その中で必ず話題になるのが、セラミックコーティングとガスプライマーです。車両価格が上がった今、塗装を守るという考え方は、贅沢ではなく合理的な選択になりつつあります。
価格が上がったからこそ、価値の向き合い方も変わる。その入口に立っているのが、今のシビック タイプRなのだと思います。
高額化したタイプRだからこそ、丁寧に守る意味が生まれる

シビック タイプRが約500万円という価格帯に入ったことで、シビックSiやプレリュードとの立ち位置は、よりはっきりしました。日常使いを重視したモデルと、明確に「走り」を背負ったモデル。その差が価格にも表れています。
つまり、タイプRを選ぶということは、単に速いクルマを選ぶのではなく、「このクルマとどう付き合うか」を選ぶ行為になりました。だからこそ、購入後の扱い方やメンテナンスの考え方が、とても重要になります。
SOUPでは、タイプRのような高性能車ほど、施工前の下地処理を重視しています。特にガスプライマーは、塗装表面を安定させ、セラミックコーティングの定着を高めるために欠かせない工程です。これは見た目を良くするためだけではなく、実際の使用環境に耐えられる状態を作るための処理です。
タイプRは、走らせてこそ意味のあるクルマです。ブレーキダスト、飛び石、雨、紫外線。そういった現実的なダメージからボディを守るために、コーティングは「神経質な人向け」ではなく、「気持ちよく使い続けたい人向け」の選択肢だと考えています。
車両価格が上がった今、雑に扱ってしまうのは、やはりもったいない。逆に言えば、丁寧に守りながら乗ることで、このクルマは長く高い満足感を返してくれます。
私は、500万円クラスになったシビック タイプRを、否定的には見ていません。時代の流れの中で、ここまで来た一台として、静かに受け止めています。そのうえで、どう守り、どう楽しみ、どう付き合うか。そこまで含めて、このクルマの価値だと思っています。
高くなったからこそ、手をかける意味が生まれる。セラミックコーティングやガスプライマーは、その第一歩に過ぎません。タイプRと長く良い関係を築くための、現実的で前向きな選択です。
今のシビック タイプRは、価格以上に「姿勢」を問われるクルマです。その問いにどう答えるかで、このクルマの本当の価値が見えてくるのではないでしょうか。


























