Volvo EX60が示す「不安のないEV」という考え方

カーコーティング専門店SOUPを運営している立場で、日々さまざまな車と向き合っていると、EVに対するお客様の本音が自然と見えてきます。「航続距離は本当に足りるのか」「充電に時間がかかるのではないか」。この2つは、今でも多くの方が抱えている正直な不安です。

そんな中で発表されたのが、ボルボの次世代電動SUV「EX60」です。EX60は、EPA基準で約400マイル(約640km)の航続距離を目標に掲げ、さらに「コーヒーを飲む間に充電が終わる」ことを本気で実現しようとしています。単なるスペック競争ではなく、EVを生活に自然に溶け込ませるための思想が、はっきりと感じられる一台です。

特に印象的なのは、400kWの急速充電器を使用した場合、わずか10分で約168マイル(約270km)分の走行距離を回復できるという点です。数分でも100マイル以上を追加できるという話は、これまでEVに距離を感じていた方にとって、大きな安心材料になるはずです。

この背景には、ボルボが新たに採用した800V電気アーキテクチャがあります。電圧を高めることでエネルギーの流れを効率化し、発熱を抑えながら高速充電を可能にする仕組みです。さらに、車体には軽量化された素材が使われ、無駄なロスを減らす工夫も施されています。こうした積み重ねが、「短時間充電」という結果につながっています。

新車ホンダ RV5 ヴェゼルが、徳島県三好市のカーコーティング専門店SOUPでボディ研磨とSystemX Crystal SS セラミックコーティングを施工。深みのある艶と透明感あふれる美しいボディへ仕上げ。

SOUPの仕事に置き換えると、これは下地処理を丁寧に行い、素材の状態を整えたうえでセラミックコーティングを施工する感覚に近いと感じます。表面だけをきれいに見せるのではなく、土台から整えることで初めて、性能や耐久性が自然に引き出される。EX60の設計思想には、そうした誠実さがにじんでいます。

EX60は新しいSPA3プラットフォームを採用し、バッテリーを車体構造の一部として組み込む「セル・トゥ・ボディ」構造を採っています。これにより、剛性を高めつつ重量を抑えることが可能になりました。製造工程では巨大な一体成形部品(メガキャスト)も導入され、無駄を削ぎ落とした設計が進められています。

数字や技術の話だけを見ると難しく感じるかもしれませんが、根底にあるのは「長く安心して使えるEVをつくりたい」という姿勢です。この点は、私たちがガスプライマーを使い、コーティングの密着性を高めて長期的な保護を実現しようとする考え方と、どこか通じるものがあります。

長く乗る時代だからこそ、EX60と表面保護の話

EX60について、もう一つ見逃せないポイントがあります。それは、バッテリーに対して10年保証が付くという点です。EVにおいてバッテリーは心臓部とも言える存在であり、ここに長期保証を付けるという判断は、メーカーとしての覚悟の表れだと感じます。

また、EX60はデュアルモーター仕様で約400マイルの航続距離を想定しているとされています。もし将来的にシングルモーター仕様が登場すれば、さらに長い航続距離を持つモデルが生まれる可能性もあります。日常使いから長距離移動まで、EVの使い方がより自由になる未来が、少しずつ現実味を帯びてきました。

競合としては、BMW iX3やメルセデス・ベンツの電動GLCが控えていますが、EX60は「距離」と「充電時間」という、ユーザーが最も気にする部分に真正面から向き合っている印象です。これはカタログスペック以上に、実生活での安心感につながる要素です。

ここで、SOUPのオーナーとして少し現場目線の話をさせてください。EVは構造上、ボディが静かで振動も少ない分、外装の状態がとても目に入りやすい車です。だからこそ、塗装面の劣化や細かなシミ、洗車キズが、想像以上に気になってしまいます。

EX60のように、これから10年、15年と付き合っていく前提の車であれば、早い段階でセラミックコーティングを施工しておく意味は大きいと感じます。塗装を紫外線や酸性雨から守るだけでなく、日々の手入れが楽になることで、車との距離感そのものが変わってきます。

さらに、ガスプライマーを併用することで、コーティング被膜の密着性が高まり、長期間にわたって安定した状態を保ちやすくなります。これは、EVの高性能な中身を、外側から静かに支える存在と言ってもいいかもしれません。

 

ボルボは、66年ぶりに刷新される新しいシートベルト構造もEX60に採用すると発表しています。乗る人の体格や姿勢、衝突状況に応じて最適化される仕組みは、「人を守る」というブランドの原点を改めて感じさせます。こうした姿勢を見ていると、車を単なる移動手段ではなく、生活の一部として大切に扱いたくなります。

EX60は2026年1月21日に正式デビュー予定です。EVが特別な存在ではなく、当たり前の選択肢になる時代。その入口に立つ一台として、この車は多くの人の価値観を静かに変えていくのではないでしょうか。

そして、その時間をより気持ちよく、より長く楽しむために、私たちSOUPは「表面を整える」という役割で寄り添っていきたいと考えています。車の未来と、日常の安心。その両方を大切にしたい方に、EX60はきっと響く存在になるはずです。

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