車の美しさや性能に魅了される人なら、一度は「幻のスポーツカー」に心を奪われたことがあるんじゃないでしょうか?今回は、戦後のイタリアを駆け抜けるはずだった「シシタリア 370」と、その背景にあったポルシェとの関係について掘り下げていきます。そして、そんな時代を超えた名車が、現代のクルマ好きやオーナーたちにどうつながっていくのか――。もちろん、コーティング専門店SOUPの視点も交えながら、車を守る大切さについても触れていきます。
戦後のイタリアに現れたカーマニア実業家
戦後のイタリア、トリノを拠点にしていたピエロ・ドゥジオという男がいました。彼はビジネスの成功で得た資金をモータースポーツに注ぎ込み、自分の手で理想のスポーツカーを作ろうとした人物です。その夢を実現するために設立したのが「シシタリア・アウトモービリ」。名前の意味は「この側のイタリア」、つまり「全イタリア」。国を代表するスポーツカーを作るという気持ちがこもっていました。
ポルシェが本気で作ろうとしたスポーツカー
ポルシェとの共同開発で生まれたシシタリア 370は、まさに当時の技術の粋を集めたモデルでした。空冷の2.0Lエンジン、先進的なシャシー設計、空力を極めたボディ――すべてが革新的でした。しかし、これほど革新的なクルマが実際に生産されることはありませんでした。その最大の理由は、シシタリアの経営難でした。F1参戦を目指して開発を進めていたシシタリア タイプ360(F1マシン)に莫大な資金が投じられ、資金繰りが悪化。結果として、シシタリアはポルシェとの契約を維持できず、プロジェクトは頓挫してしまったのです。
また、ポスト戦争期の不安定な経済状況も影響を与えました。当時のイタリアでは高級スポーツカー市場がまだ十分に成熟しておらず、開発資金の回収が難しい状況でした。仮に370が実現していたとしても、市場の需要と供給がかみ合わず、商業的な成功を収めるのは難しかったかもしれません。
このプロジェクトがもし成功していたら、ポルシェの歴史はもっと早い段階で大きく変わっていた可能性があります。そして、シシタリア 370は、戦後スポーツカーの在り方を塗り替える名車になっていたかもしれません。
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「幻のクルマ」が現代のクルマ好きに語りかけるもの
このプロジェクトは頓挫しましたが、その設計思想はポルシェのDNAとして生き続けています。軽量で空力的に優れたデザイン、リアエンジンレイアウトのこだわり、そして運転する楽しさを追求する姿勢。これらは現代のポルシェにも脈々と受け継がれています。
特にリアエンジンレイアウトは、その後のポルシェにおける象徴的な特徴として継承され、重心の最適化と優れたトラクションを生かしたハンドリングの進化へとつながりました。また、空力性能に関しても、シシタリア 370で重視された低いCd値(空気抵抗係数)の考え方は、その後のポルシェ車開発の指針となり、現在の911ターボやタイカンといった最新モデルにも息づいています。
さらに、シシタリア 370の開発で培われたエンジニアリングアプローチは、ポルシェのレースカーにも応用されました。たとえば、1950年代のポルシェ 550スパイダーやその後のレーシングプロトタイプにも、軽量かつシンプルな構造で最高のパフォーマンスを発揮するという哲学が受け継がれています。
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クルマを守るための「現代の必須装備」とは?
ここで少し話を現代に戻しましょう。スポーツカーやクラシックカーを所有する人なら、愛車を長く綺麗な状態で保ちたいと思うはずです。そのために今では「セラミックコーティング」が多くのオーナーに選ばれています。
- 強力な耐久性: 通常のワックスやポリマーコーティングとは比較にならないほどの耐久性。
- 汚れに強い: 雨染みや汚れがつきにくく、日常のメンテナンスが楽になる。
- 光沢と発色の向上: クルマの塗装本来の美しさを引き出し、新車以上の輝きを維持。
スポーツカーはもちろん、クラシックカーやガレージで大切にしている一台にもピッタリ。シシタリア 370のような「幻の名車」がもし現代にあったなら、間違いなくオーナーはセラミックコーティングを施していたはずです。
まとめ:時代を超えて受け継がれるこだわり
ポルシェとシシタリアのコラボレーションは、短いながらも非常に濃い歴史を持っています。そして、その精神は現代のスポーツカーやクルマ文化の中で生き続けています。
SOUPでは、そんな想いを持ったオーナーの方々に向けて、セラミックコーティングをはじめとするプロフェッショナルなカーケアを提供しています。もし愛車を最高のコンディションで維持したいなら、ぜひ一度ご相談ください。
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