新型プレリュードに「トランスミッションがない」って本当?

2025年に登場した新型ホンダ・プレリュード。多くの方が待ち望んでいたクーペの復活に胸を躍らせる一方で、「マニュアルがない」「CVTだなんて…」とがっかりされた方も多いのではないでしょうか。
でも、その考え、ちょっと待ってください。ホンダはこの新型プレリュードに対して「eCVT」と呼ばれる新しい駆動方式を採用しているのですが、実はこれ、従来の無段変速機(CVT)とはまったくの別物なのです。
私たちSOUPのようなカーコーティング専門店にとって、「走りを語れる車かどうか」は、その車にコーティングを施す意味や感動体験にも直結します。たとえ変速機がなくても、そのフィーリングが「運転の楽しさ」に繋がるなら、それはむしろ新しい時代のスポーツカーだと捉えるべきだと私は思っています。
実際にプレリュードに搭載されているのは、ホンダが長年進化させてきた2モーター式ハイブリッドシステム。2014年のアコードハイブリッドに初搭載されて以来、効率とレスポンスを磨き続けてきたこの技術が、ついにプレリュードにも搭載されるのです。
特に今回注目すべきは、新たに追加された「S+パドルシフトモード」。これが驚くほどリアルで、実際には変速がないのに、あたかもシーケンシャルミッションを操作しているような感覚を演出してくれます。エンジン音も人工的に制御され、ギアを“入れ替える”ごとに回転数がマッチングされるような挙動をするのです。
このリアルさ、少し前に登場したHyundai Ioniq 5 Nが「疑似変速」で話題になったことを思い出す方も多いはず。ホンダもその流れを捉え、しっかりとドライバーの感覚を重視した演出を導入してきました。
私たちSOUPで言えば、ガスプライマーによる「火入れ」の瞬間に近い感覚かもしれません。ただ塗るだけじゃない、五感に訴える儀式のような感動体験。クルマがクルマらしくあるために、そうした「演出」や「手応え」を、ホンダは見事に現代的に蘇らせたのです。
つまり、eCVTと聞いて「ただの燃費重視のCVTでしょ?」と思った方は、ぜひ考えを改めてほしいと思います。これは電動時代における“走りの魂”を再定義した技術であり、決して妥協ではありません。
私たちSOUPが提供するセラミックコーティングも、単なる「塗膜」ではありません。塗る瞬間、焼き付ける瞬間、そしてお客様の笑顔──その全てが“体験”です。新型プレリュードもまた、乗ってこそ真価を感じられる1台となることでしょう。
インライン構成って何がすごいの?ホンダがプレリュードに込めた技術哲学

プレリュードに採用された2モーター式ハイブリッド。その中でも今回特筆すべきは「インラインモーター構成」です。
ホンダの2モーター式ハイブリッドには、大きく分けて2種類あります。一つはCR-Vやアコードに採用されている「パラレルモーター構成」。もう一つが、今回のプレリュードやシビックに採用される「インラインモーター構成」です。
パラレル構成では、2つのモーターが横並びで配置され、大型モーターによる力強い駆動と低速域でのダイレクトギアによる走行性能が得られます。対してインライン構成は、コンパクトな車体に最適化された、まさに軽量・合理的・効率的なパッケージ。
このインライン構成では、主に電気モーターによって駆動し、必要に応じてガソリンエンジンが発電や補助駆動を担います。さらに高速走行時には、クラッチを介してガソリンエンジンが直接タイヤを駆動するという仕組み。つまり、街中では静かで滑らかなEV走行、高速ではガソリンの力強さを活かした走りが可能になるのです。
この“最適な効率”を追い求めた仕組み、どこか私たちが扱うSystemXセラミックコーティングに通じる部分があると私は感じています。

たとえば、従来のポリマーコーティングや簡易ガラス系コートは、一見便利で手軽。しかし、紫外線や化学的ダメージに対する耐性には限界があります。私たちがSOUPで提供するSystemXシリーズは、航空機グレードの素材技術を応用し、1層1層が分子レベルでボディと結合していく設計。簡易的な施工ではなく、耐久性と美観の両立を追い求めた構成です。
しかも、ガスプライマーという火入れ処理を施工前に行うことで、塗装面の結合力が格段に向上。これはまさに、ホンダの「最適な瞬間だけエンジンをつなぐ」設計思想と似ていませんか?
つまりプレリュードは、「走る」と「止まる」の間にある最適なポイントを見極め、ムダを削ぎ落とし、必要な時にだけパワーを使うという、非常にモダンで美しいバランス感覚を持った車なのです。
クルマの構成を見て「変速機がないなんて…」と嘆く方もいるでしょう。でも、プレリュードはただの構成変更ではなく、車両全体の設計思想を“体験”として昇華させた存在です。これはスペックでは語り切れない「質感」に直結してきます。
SOUPがこだわるコーティングも同じ。単に水を弾けば良いわけではなく、手で触れて、見て、乗って、はじめて実感できる高次元の「質感」を提供したい。そう考えたときに、今回のホンダ・プレリュードの技術的アプローチには、大いに共感を覚えるのです。
これからの時代は、車もコーティングも、「体験価値の深化」が求められる。インラインモーター構成という“見えない進化”に気づける人こそ、本当のプレリュードの魅力を引き出せるはずです。
変速機がない、けれど魂はある──Regeraとの思想的交差点

プレリュードのパワートレインを深掘りしていくと、思いもよらぬ高級車との共通点に気づかされます。なんと、スウェーデンのハイパーカー「Koenigsegg Regera(レゲーラ)」の技術思想と、根本構造が驚くほど近いのです。
Regeraは、1,500馬力を超えるモンスターマシンでありながら、変速機を搭載せず、ガソリンエンジンと電動モーターを組み合わせ、直接駆動で全てのシーンに対応する設計になっています。これはまさに、ホンダがプレリュードに採用した電動優位・エンジン補助型の直結駆動システムと思想的に重なります。
もちろん、部品やチューニングのレベルは違います。しかし大事なのは、そのアプローチの「意味」。ホンダは誰もが手の届く価格帯で、Regeraに通じる哲学──“無駄な機構を省き、走りの本質を純化する”──を具現化しようとしているのです。
ここで思い出すのが、私たちSOUPが導入しているセラミックコーティング×ガスプライマーのコンセプトです。
たとえば従来のコーティング施工では、下地処理は「研磨」一択という認識が根強くありました。しかしSOUPではそれに加えて、塗装面の分子を活性化させるために炎による前処理=ガスプライマーを導入しました。これはある意味、「塗る」という概念を捨てて、「結びつける」という新たなフェーズに進んだ証。
この技術、最初は「そこまで必要か?」と疑問の声もありました。でも、施工された車両を引き取ったお客様が口を揃えて言うのは、「見た目が深い」「触った時の手応えが全然違う」という感動体験。

これって、プレリュードにも同じことが言えると思うのです。
「変速機がないのに、走っていて楽しいのか?」という問いに対し、ホンダは“感覚の設計”で応えました。パドルシフトでシーケンシャル感を味わい、S+モードではバーチャルなレブマッチ(回転合わせ)が入り、加速と減速のリズムに没入できる。
これらはすべて、「ドライバーのための体験デザイン」。スペックでは測れない、「五感に届く走り」を創り出しているのです。
私たちのセラミックコーティングも、単なる防汚性能や撥水性能にとどまらず、“車に触れた時の感覚”や“光の映り込み方”など、全体を通じて「所有する喜び」を最大化するよう設計しています。
そして、今回のプレリュードのように、「機械としての進化」よりも「体験としての深化」を重視する姿勢は、今後のカーライフにおいてますます重要になってくるでしょう。
変速機がないからといって、走る歓びが失われるわけではない。むしろ、技術が進んだ今だからこそ、“変わらない価値”をもう一度掘り起こせる──それがプレリュードという名の意味かもしれません。
SOUPもまた、進化し続けるテクノロジーの中で、“手間をかけた先にある美しさ”を大切にしていきたいと、改めて感じさせられる一台です。

























