驚きの5700万円のNSXとは

2025年4月、アメリカの人気オークションサイト「Bring a Trailer」にて、ある一台のアキュラNSXが37万ドル(約5,700万円)で落札され、話題を呼びました。ボディカラーはシルバーストーンメタリック、走行距離はおよそ9,100マイル。そしてこのNSXは、正規ディーラーによるスーパーチャージャー装着車という、非常に特異な存在です。

このモデルは2002年式のNA2型、つまり後期型のNSXです。当時の新車価格は約89,745ドル(日本円換算で約1,200万円弱)でしたが、現代の価値に直すと約1,600万円。それでも、今回の落札価格には到底届きません。それほどまでにこのNSXが注目された理由、それは「希少性」「正統なモディファイ」「低走行距離」、そして近年高まるクラシックJDM車への投資的関心が重なった結果だと考えられます。

特に注目すべきは、スーパーチャージャーをはじめとするカスタムが正規ディーラーであるピクスピーク・アキュラによって新車納車前に装着されたという点です。カスタム車両と聞くと一般的には価値が下がる印象がありますが、今回の場合はその逆。メーカー公認に近いモディファイは、むしろ「公式な特装車」としての側面を強めたとも言えるでしょう。

私は徳島県でカーコーティング専門店「SOUP」を運営していますが、このような希少車こそ、しっかりと保護する価値があると考えます。塗装面における酸化や傷の発生は、時間とともに避けられません。しかしセラミックコーティングを施すことで、NSXのような高価なクラシックカーの塗装状態を10年単位で維持することが可能になります。特にシルバーストーンメタリックのような微妙なニュアンスを持つメタリック塗装は、劣化が目立ちやすいため、コーティングによる保護は極めて重要です。

この落札価格はNSX史上最高額であり、同じくシルバーの低走行車(2,000マイル)が昨年315,000ドルで落札された記録を大きく上回りました。NSXの相場はここ5年ほどで大きく上昇しており、NA1・NA2問わず、状態の良い個体は170,000ドル前後で推移しています。

そんな中で今回のNSXが異例の価格で取引された背景には、「正当なカスタム」と「新車時からの一貫した履歴」が大きく影響していると言えるでしょう。中古市場において最も重視されるのは、車両そのものの履歴と信頼性です。これはコーティングの世界でも同じで、施工時の記録やメンテナンスの履歴をしっかり管理することで、将来的な査定額にも大きな影響を与えます。

私たちSOUPでは、コーティング施工後に「施工証明書」や「メンテナンス履歴」をすべて記録し、長期的な資産価値の維持をお手伝いしています。NSXのような名車を所有するなら、その価値を正しく守る手段として、セラミックコーティングは今や必須とも言える存在です。

今回話題となったこのNSXは、2002年式のNA2モデルで、シルバーストーンメタリックのボディにグレーのレザーインテリアという、非常に珍しい組み合わせで仕上げられています。このカラーコンビネーションは当時の販売実績としても少なく、NSX愛好家の間ではコレクターズアイテムとして高い評価を得ています。

さらに、正規ディーラーによるコンテック製スーパーチャージャーのインストール、特注のエキゾーストシステム、リアストラットタワーブレースの追加といった装備が、すべて新車納車時に施工されている点も注目すべきポイントです。こうした背景から、単なるカスタムカーではなく「メーカー公認に近いコンプリートカー」としての立ち位置を獲得しており、そのことが高額落札の要因となったのは間違いありません。

見えない部分にもきちんと目を向け、手をかける価値

フルレザーコート

インテリア面では、グレーの本革シートと上質な素材がふんだんに使われており、まさに当時のホンダが誇る「匠の手仕事」を体現しています。ただし、こうした素材は経年劣化や紫外線、皮脂の染み込みといったダメージに非常に弱いという側面もあります。

そこで私たちSOUPがご提案するのが、レザーシート専用のコーティングです。透明で柔軟性のあるコート剤を使うことで、質感や通気性を損なうことなく、シート本来の美しさを長期間維持することが可能です。また、ステアリングやセンターコンソール、ドアトリムといった手が触れる部分にもインテリアコーティングを施工することで、摩耗やテカリの防止にもつながります。

近年では、車両価格が高騰するクラシックスポーツカーほど、「見た目のコンディション維持」が資産価値に直結する傾向が強まっています。ボディのセラミックコーティングと同様、インテリアの保護もまた、将来的なリセールバリューを左右する重要なポイントとなりつつあります。

特にNSXのようなモデルでは、純正のレザーインテリアを張り替えるとなると部品の入手が困難で、コストも非常に高額です。そのため、オリジナルの状態をいかに保つかが所有者にとって大きな課題であり、私たちはその解決手段の一つとして「インテリアコーティングの普及」に力を入れています。

当店SOUPでは、セラミックコーティングに加えて、インテリア専用コーティングメニューや、レザーシートコーティングもご提供しており、お客様の大切な車を外も中もトータルで守ります。施工後は抗菌効果や撥水性も高まり、快適な室内空間を長く維持できると好評をいただいています。

日本製スポーツカーの再評価

今回のNSXのように、内外装が完全な状態で保たれた車両は、その存在そのものが「作品」として評価される時代です。そんな時代だからこそ、見えない部分にもきちんと目を向け、手をかける価値があると私たちは考えています。

今回のアキュラNSXが記録した370,000ドルという価格は、過去のオークションデータと比較しても異例の高騰です。しかも注目すべきは、それがNSX-Rのような純レーシングモデルではなく、あくまでディーラーチューンの市販NA2であったという点です多くのカーコレクターたちがこの落札結果に驚きを隠せなかった一方で、「市場がそれを評価した」と納得する声も多く聞かれました。

確かに、世界的に90年代〜2000年代初頭の日本製スポーツカーの再評価が進む中で、NSXはその筆頭格として特別な存在感を放っています。アルミモノコック、VTEC搭載のミッドシップエンジン、フェラーリを超える日常性――これらが今になって再び注目を集め、JDMというカルチャーの象徴として世界中の熱い視線を浴びているのです。

しかし、高騰する車両価格に比例して重要になってくるのが、「いかにその価値を守るか」という視点です。たとえばボディに微細な洗車傷があるだけで、査定額が数十万円単位で変動することもあります。ましてや塗装の経年劣化や黄ばみ、鉄粉の付着などがあれば、名車としての価値に傷がついてしまいます。

そこで私たちSOUPでは、車を「動く資産」と捉え、美しさを長期にわたって守るためのセラミックコーティングを推奨しています。単なる艶出しではなく、ナノレベルで塗膜をガードするこの技術は、特にクラシックカーや希少車において真価を発揮します。

コーティングを施すことで、紫外線や酸性雨、鉄粉などの外的ダメージから塗装面を保護するだけでなく、洗車頻度の軽減や水アカの予防にもつながります。そしてその効果は、適切なメンテナンスと組み合わせることで5年、10年という長期間にわたって持続します。

今回のNSXのように、希少な仕様・完璧な履歴・少ない走行距離が揃った車両は、世界中のコレクターが虎視眈々と狙っています。だからこそ、セラミックコーティングのような“見えない保険”をかけておくことが、次世代にその価値を引き継ぐ鍵になるのです。

私たちSOUPは、徳島の地で日々多くの車両と向き合いながら、お客様の“愛車の未来”を守るために活動しています。コーティングは単なる贅沢ではありません。それは価値を守る投資であり、信頼とともに継続すべき文化だと考えています。

そして、どんなに高価な車でも、私たちが一番願うのは「その車がしっかり走ってくれること」。このNSXの新しいオーナーにも、ぜひガレージに飾るだけでなく、路上でNSXの素晴らしさを体感してほしいと、心から願っています。

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