LFAの魂を受け継ぐ存在へ──トヨタが描く“次の伝説”とその響き

かつて、レクサスLFAという名車がありました。カーボンモノコックに自然吸気のV10エンジンを搭載し、9,000回転まで一気に吹け上がるあのフィーリング──まさに「音で走る芸術品」と言っても過言ではなかったでしょう。デビュー当時はその高額なプライスタグに注目が集まりましたが、今やその真価が世界中で再評価されています。

そして今、トヨタは次なるスーパーカーの登場を予告しています。国内外のイベントやメディアを通じて、そのプロトタイプの姿や音が徐々に明らかになりつつあり、正式発表が待ち遠しい状況です。特に注目を集めているのが、そのエンジンサウンド。トヨタは過去の遺産ともいえる「2000GT」の直列6気筒、LFAのV10サウンド、そして今回の新型V8ツインターボハイブリッドのエキゾーストノートを比較する演出を公開しました。

実際にその音を聴いてみると、確かに現代的で迫力もあります。けれど、あのLFAのような“空間を震わせるような透明感のある高音”とは異なり、やや重くて低く、そしてどこか電子的な響きを感じさせるものでした。これは、電動アシストの存在やエミッション規制の影響もあり、現代のスーパーカーに求められるバランスとのせめぎ合いの結果なのでしょう。

思い返せば、私自身があるイベントでプロトタイプとGT3バージョンの実車を間近に体感したときも、同じ印象を抱きました。確かにいい音ではあるけれど、あのLFAの“背筋がぞくりとする”ような音とはやや違う。とはいえ、それはあくまで“違うベクトルの進化”であって、劣っているわけではありません。

これはクルマの話に限ったことではありません。技術は常に進化します。私たちが提供しているセラミックコーティングも、まさにそう。従来のワックスやポリマーでは防げなかった酸性雨・紫外線・飛び石といった過酷な外的要因から、クルマの塗装面を守るだけでなく、最新の“ガスプライマー”技術を導入することで、塗装とコーティングの一体化を図っています。

 

この“ガスプライマー焼き付け”は、単なるコーティングでは得られない「塗装との密着性」「熱による融合」「防汚・防傷効果の強化」といった恩恵を与え、LFAのような特殊な塗装や今後登場するハイブリッド・カーボン構造を持つ車両に対しても最適なアプローチとなります。音が時代と共に変わるように、コーティングの技術もまた、進化し続けているのです。

LFA、そして2000GT──それぞれが時代を彩った「日本の名車」。そこに新たに加わろうとしているこの新型スーパーカーが、どんな走りと響きを魅せてくれるのか。私たちコーティングの現場でも、その誕生と未来を見据えて準備を進めています。

「音」に込められた魂──LFAの伝説と、現代技術がもたらす“新たな本質”

LFAのエキゾーストノート──それは、今もなお多くのクルマ好きの心に焼き付いている“響き”です。ただ音が良かったというだけではありません。ヤマハがチューニングした等長エキマニ、チタン製のエキゾースト、そして0.6秒でレッドゾーンに到達するレスポンス。すべてが設計思想の延長線上にあり、「機械の奏でる楽器」として成り立っていました。

その一方で、現代のスーパーカーに求められているのは“ただの官能性”ではありません。燃費、排出ガス、環境性能、そして電動化との調和。今回トヨタが投入する新型V8ツインターボ・ハイブリッドのサウンドは、ある意味“合理性と情熱の融合”ともいえるものです。

確かに、音の立ち上がりやピッチはかつてのLFAとは違います。けれど、そこにあるのは、現代において可能な限り“熱”を込めた音づくりの結晶。開発陣がLFAや2000GTのサウンドをあえて先に聴かせた演出は、単なる比較ではなく、“魂の継承”としての意味合いを感じさせました。

こうした“見えない価値”をどう守るか。これは私たちSOUPの現場でも、日々問われているテーマです。最近は、表面的なツヤや撥水性だけで施工店を選ぶ方もいらっしゃいますが、本質はそこではありません。コーティングとは、あくまでも「その車のポテンシャルを維持し、使い手の心が離れない状態を保つ」ための道具です。

特に、LFAのような特別な塗装を施された車両、あるいは今回の新型のように複雑なカーボン・アルミ複合構造を採用している車種では、従来型のケミカルや簡易コーティングでは効果が限定的になります。SOUPで取り扱う“高温焼き付け式ガスプライマー+セラミック層”は、塗装と分子レベルで結合し、熱膨張や紫外線による劣化を大幅に抑えることができます。

音が消えても、走りが薄れても、車の「状態」だけは守りたい──そう考えるオーナーにこそ、私たちは真剣に向き合っています。なぜなら、見えない部分にこそ、本当の価値があるからです。

たとえば、屋外に長く保管することが多い方、サーキット走行を楽しまれる方、通勤で使用される方──それぞれの使い方に応じたコーティングプランを提案するのも、SOUPの大きな強みです。どんなに素晴らしい車でも、その魅力がくすんでしまっては意味がない。美しい状態を保つことが、そのクルマの“鼓動”を守ることにつながるのです。

“鼓動”を守るのは誰か──LFA、2000GT、そしてLFRを継ぐ者たちへ

トヨタの新型スーパーカーが正式に姿を現すのは、もう間近。LFA、2000GTという「魂を持つ名車」に続く存在として、世界中のファンがその走りと響きを待ちわびています。

けれど本当に注目すべきなのは、スペックやエンジン形式、タイムアタックの記録ではないと私は思います。それは、開発者たちが“どんな思いでこの車を世に送り出すのか”、そして“それを所有する者がどんな覚悟でそれを守り抜くのか”という“情熱のバトン”です。

LFAは、決して万人受けする車ではありませんでした。むしろ、その不器用なほどの真面目さ、採算度外視の設計思想が、結果として“20年後に真価が語られる名車”となったのです。2000GTも同じ。わずか337台しか生産されなかった希少車でありながら、今なお世界のヒストリックカーシーンで尊敬を集める存在です。

新型のLFR(仮称)もまた、おそらく“未来で語られるクルマ”になるでしょう。だからこそ、私たちのような立場の人間ができることは、「その価値を、未来に残すための下支え」を用意しておくことなのです。

その一つが、私たちSOUPが提供する“ガスプライマー×セラミックコーティング”という技術です。
ただ水を弾く、ただ艶がある──それだけでは不十分です。塗装に深く入り込み、分子レベルで定着するガスプライマーの被膜は、経年劣化による“塗装そのものの崩壊”を防ぐ役割を果たします。さらに、セラミック層の高硬度被膜は紫外線や酸性雨に対して圧倒的な耐性を発揮します。

こうした施工を通して、オーナーがその車に「飽きない」「離れられない」──そんな心理的な信頼関係を築けることが、何よりも大切なのだと私は感じています。高性能なクルマほど、細かな手入れが必要になりますし、それを怠れば価値が一気に失われることもある。

だから私たちは、“施工後こそが本番”と考えます。SOUPでは、施工車両に応じたアフターメンテナンスプランや、専用の洗車キットのご案内、さらに定期的な点検・再施工のご提案まで、長くお付き合いできる体制を整えています。

LFAのオーナー様からも、「新車時よりも今の方が美しい」とおっしゃっていただくことがあります。これはコーティングの力というよりも、“想いの蓄積”だと私は感じています。美しいクルマを、美しいまま残す。
それが、私たち施工店の果たすべき“使命”であり、次の時代に語り継がれるクルマ文化を支える“役割”だと考えています。

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