クラシックなポルシェ917Kが、伝説的なヨーロッパのサーキットを疾走する様子を描いたイラスト。鮮やかなブルーとオレンジのガルフカラーをまとった車体が、曲がりくねる道と歓声を上げる観客の背景の中、速度感あふれる動きで表現されています

スティーブ・マックイーンのポルシェ917K、オークションで落札ならず

スティーブ・マックイーンが所有していた1969年製ポルシェ917Kが、メカム・オークションで提示された2500万ドル(約37億5000万円)の入札を拒否され、現在の所有者であるコメディアンのジェリー・サインフェルド氏のもとに留まることとなりました。この一台は、歴史的にも映画「Le Mans」での出演でも知られる名車であり、ポルシェの中でも特に価値の高いモデルの一つです。

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歴史的背景と917Kの特徴

ポルシェ917Kは1969年に25台のみ製造された希少なレーシングカーです。車体には580馬力を生み出す空冷V12エンジンを搭載し、車両重量は800kg未満。215マイル(約346km/h)もの最高速度を叩き出す性能を持ちながら、ドライバーの足元を守るのは薄いアルミ製のボディのみという、まさに命懸けのマシンです。

この917Kは、1971年公開の映画「Le Mans」でマックイーン演じるフィクショナルなレーサー、マイケル・デラニーの愛車として登場しました。その後、俳優自身がこの車を所有し、1970年のル・マン24時間耐久レースへの挑戦を計画していましたが、スタジオ側の安全面での懸念から参加を見送ることになりました。

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ジェリー・サインフェルドと917K

2001年、現在の所有者であるジェリー・サインフェルド氏がこの車を購入しました。サインフェルド氏は熱烈なポルシェコレクターとして知られ、多数の名車を所有しています。本車両も例外ではなく、2024年には大規模なレストアが完了しました。この917Kは、著名なオーナー履歴と映画出演という二重の価値から、専門家によって「現存するポルシェの中で最も高価なモデルの一つ」と評価されています。

車の価値と将来の動向

同じく「Le Mans」に使用された別の917K(シャシー番号024)は、2017年に1408万ドル(約21億1200万円)で落札され、これまでにオークションで売却されたポルシェの中で最高額を記録しました。しかし、今回の車両はより特別な背景を持つため、今後さらに高額で取引される可能性があります。

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SOUPの関連情報

このポルシェ917Kのように、車両の美しさを永続的に保つには適切なケアが必要です。SOUPでは、車のコーティングメニューインテリアコーティングを提供しており、大切な愛車を新車同様の輝きに保つお手伝いをしています。

また、レストアや保管の際には、外装だけでなく内装も丁寧にケアすることが重要です。SOUPの革シートケアは、917Kのようなクラシックカーにも適したサービス内容となっています。