📝 SOUPスタッフより
この記事は、徳島でカーコーティング専門店を運営するSOUPのスタッフが、実際の施工現場で感じたことをもとに書いています。新型日産リーフを実車で確認し、EVならではの塗装特性とコーティング選びの考え方を、現場の視点からまとめました。
新型リーフに感じた「300ZXの記憶」と、クルマが人の心に残る理由

SOUPで日々いろいろなクルマと向き合っていると、「この一台は、どこか懐かしいな」と感じる瞬間があります。今回の新型リーフを見たとき、まさにそんな感覚がありました。理由ははっきりしています。90年代を代表する名車、Nissan 300ZXの空気感が、今のEVであるNissan Leafに、さりげなく織り込まれているからです。
まず分かりやすいのがリアまわりです。横一文字を意識したテールランプの構成や、楕円形を思わせるLEDの輪郭は、300ZX(Z32)のテールを知っている人ほど「ああ、あれだ」と気づくはずです。派手に真似ているわけではありませんが、意識して見ると確かに共通点がある。この”分かる人だけ分かる”距離感が、とても日産らしいなと感じます。
さらに印象的なのが、テールランプの間に配置されたブラックパネルとレタリングです。かつて300ZXがリアに車名を誇らしげに刻んでいたように、新型リーフもまた、無機質になりがちなEVの後ろ姿に「名前」と「意思」を与えています。単なる移動手段ではなく、ちゃんと”クルマとしての存在感”を残そうとしている。ここに、今の日産が過去を大切にしている姿勢を感じました。

SOUPのお客様ともよく話すのですが、クルマって性能や燃費だけで選ばれるものではありません。「昔、親が乗っていた」「若い頃に憧れていた」そんな記憶が、無意識に選択を後押しすることが多いのです。今回のリーフが300ZXの意匠を取り入れたのは、まさにその”記憶のスイッチ”を押しにきているように思えます。
こうしたデザインは、年数が経つほど価値を持ちます。だからこそ私たちは、セラミックコーティングやガスプライマーによって、塗装や素材を「今だけでなく、これから先も守る」ことを重視しています。思い出と一緒に年を重ねるクルマには、時間に耐える下地づくりが欠かせません。
90年代への回帰とEVの進化、そして”長く乗る”ためのSOUPの考え方
外装だけでなく、室内に目を向けると、新型リーフの思想はさらに面白くなります。最近のクルマでは珍しく、ダッシュボードやドアトリムに布素材が使われています。これもまた、300ZXを知る人ならピンとくるポイントです。当時のZは、内装にツイード調の布を使い、スポーツカーでありながらどこか温かみのある空間を作っていました。
素材そのものは違いますが、「触れたときの感覚」を大切にしている点は共通しています。EVはどうしても無音で、デジタルで、少し冷たく感じられがちです。だからこそ日産は、あえて布というアナログな要素を持ち込んだのでしょう。この判断には、正直好感を持ちました。
構造面でも、新型リーフは剛性アップや振動低減が図られていると言われています。実際に触れてみると「よくなっているな」と感じる部分は確かにあります。これは、最新のZ開発に関わったエンジニアがリーフにも携わっている、という話を聞くと納得がいきます。
日産は今、90年代という“一番クルマが楽しかった時代”を、単なる懐古ではなく、現代技術と組み合わせて再構築しようとしているように見えます。EVであっても、SUVであっても、「らしさ」を失わない。この流れは、クルマを長く大切に乗りたい人にとって、とても健全です。
EVの塗装は、ガソリン車と何が違うのか——コーティング専門店の視点から
新型リーフを実車で確認して、私が最初に気になったのはデザインよりも塗装でした。現行のEVは、製造コストとボディ重量の両方を削減する必要があるため、塗膜が薄く仕上げられているケースが多い。新型リーフも例外ではなく、ボンネットやルーフのクリア層の厚みは、同じ日産のガソリン車と比べても明らかに薄い印象です。
これは欠陥ではありません。EVの設計思想として、バッテリー重量を抱えた車体全体の軽量化を優先した結果です。ただし、コーティングを施工する立場からすると、この薄さは「保護の必要性がより高い」ことを意味します。薄い塗膜ほど、洗車傷・飛び石・紫外線劣化の影響を受けやすく、何もしない状態での耐久年数が短くなります。
さらにEV特有の問題として、回生ブレーキによる熱の偏りがあります。ガソリン車はエンジン熱がボンネット全体に分散されますが、EVはモーター・インバーター周辺に熱が集中しやすく、その熱膨張がクリア層にかかる負荷の分布を変えます。長期的にはクリア層の微細なクラックや、特定箇所の白濁につながるリスクがガソリン車よりも高い。この点はまだ一般にあまり知られていませんが、EVオーナーが長く乗ることを前提にするなら、見落とせないポイントです。
300ZXの塗装と、今のEVの塗装——30年で何が変わったのか
300ZX(Z32)が生産されていた1989〜2000年代初頭と、現在のリーフとでは、塗装技術そのものが大きく変わっています。当時の日産車は、溶剤系の塗料をウェットで重ねる工法が主流で、クリア層の厚みは現代のEVと比べて1.5〜2倍程度あるケースも珍しくありませんでした。今でも程度の良い300ZXの中古車が施工に持ち込まれることがありますが、測定してみると塗膜の厚みにゆとりがある個体が多い。これは当時の製法の産物です。
一方で現在のEVは、水性塗料への移行・薄膜化・自動化ラインでの均一塗布が進んでおり、仕上がりの均質さは上がっている反面、厚みのバッファーは少なくなっています。「古いクルマの方が塗装が厚かった」というのは感覚論ではなく、製造上の事実として確認できます。
デザインで300ZXのDNAを継承した新型リーフですが、塗装の観点では時代の制約の中で異なる課題を抱えています。だからこそ、コーティングの役割がより重要になる。昔のクルマが塗膜の厚みで自然に持っていた耐久性を、現代のEVはコーティングで意図的に補う必要がある、とSOUPでは考えています。
新型リーフに施工するなら——SOUPが実際に選ぶコーティングの考え方
では、新型リーフに対してSOUPとしてどう向き合うか。現場での判断を、できるだけ具体的にお伝えします。
① 下地処理に最も時間をかける
薄い塗膜に対して磨きを入れすぎると、クリア層を削りすぎるリスクがあります。SOUPでは塗膜厚測定器を使い、施工前後の数値を記録しながら下地を整えます。新型EVの場合は特に、磨き量を抑えながら洗車傷を除去する技術的なバランスが重要になります。
② ガスプライマー処理で密着性を確保する
水性塗料が主流になった現代の車体は、コーティング剤との相性が以前と変わっています。SOUPが採用しているガスプライマー処理は、塗装面の微細な凹凸に対してコーティング剤の定着点を増やす役割を果たします。特に薄塗り傾向のEV塗装では、この工程が長期耐久性に直結します。
③ セラミックコーティングの選択基準
SOUPが採用しているセラミックコーティング(SystemX)は、硬度・撥水性・耐熱性のバランスにおいて、EVの塗装特性に適した選択肢のひとつです。特にモーター周辺の熱が影響しやすいボンネット・フロントフェンダーには、耐熱性の高いコーティングを優先することが現場での基本方針になっています。
④ プロテクションフィルムとの組み合わせ
飛び石が集中しやすいフロントバンパー・ボンネット先端には、プロテクションフィルム(PPF)の部分貼りをセラミックコーティングと組み合わせる方法もあります。薄い塗膜のEVにとって、物理的な衝撃から守るフィルムと、化学的な劣化から守るコーティングの役割分担は、長期保全の観点から非常に合理的です。
「今きれい」より「5年後も誇れる」——SOUPが徳島で伝え続けていること
SOUPでは、こうした価値観を持つオーナーさんにこそ、セラミックコーティングとガスプライマーをおすすめしています。最新のEVは塗装が薄く、素材も複雑です。だからこそ、最初の下地処理と密着性が、数年後の見た目を大きく左右します。「今きれい」よりも、「5年後も誇れる」を基準にする。それが、私たちの変わらない考え方です。
新型リーフと300ZXを重ねて見て感じたのは、クルマはやっぱり文化だということです。時代が変わっても、心に残るデザインや感触は消えません。その価値を、きちんと守り続けること。SOUPはこれからも、その役割を担っていきたいと思っています。
この記事を書いたのは
SOUPスタッフ|カーコーティング施工担当
徳島を拠点に、セラミックコーティング・プロテクションフィルム施工を専門とするSOUPのスタッフです。四国全域(徳島・香川・高知・愛媛)のお客様への施工実績をもとに、現場で培った知識を発信しています。
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