車両本体重量と総重量の違いを説明するイラスト。左側の車両は燃料と必要な液体のみが含まれた車両本体重量の状態を示し、右側の車両は乗客、荷物、追加の装備を含む総重量の状態を表現。シンプルで理解しやすいデザインにより、車の重量と積載容量の概念が視覚的にわかる構成。
金村 盟(かなむら まこと)

担当者/著者情報: 金村 盟(かなむら まこと)

役職: 代表取締役
SOUPのコラム担当として、車を愛する皆様に寄り添う情報を発信しています。整備士の資格を有し、ガソリンスタンドでの業務や中古車の販売・買取事業など、長年にわたり自動車に関わる仕事を経験してきました。これらの経験を基に、車のメンテナンスやケアに関する幅広い知識をお客様に提供することを心掛けています。 車は、日々の生活や旅を豊かにするパートナーです。その大切な車を最高の状態で維持するお手伝いをするため、私自身も新しい技術や情報の習得に励んでいます。SOUPのコラムを通じて、愛車とのより良いカーライフをお届けできればと願っています。

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車の仕様を確認していると、「車両本体重量」や「総重量」という用語がよく出てきます。車両の性能や安全性について知るためには、これらの重さの違いを理解することが大切です。ここでは、「車両本体重量」と「総重量」の意味、その重要性、そして車両の性能や効率にどのような影響を与えるかについて詳しく解説します。

車両本体重量とは?

定義と計測方法

車両本体重量とは、車が運転可能な状態にあるときの重さのことです。これは、燃料が満タンで、オイルや冷却水といった必要な液体がすべて入っている状態で、メーカーが標準で装備するすべての機器が備わっているときの重量です。要するに、追加の荷物や乗客がいない状態の車の重さを指します。

車両本体重量は、平坦な場所に車を置いて測定されます。この標準的な測定方法により、車の基本的な重さが分かり、燃費やハンドリングといった性能指標にも影響を及ぼします。

車両本体重量の重要性

車両本体重量を知ることには、次のような重要な理由があります:

燃費: 重い車は通常、燃費が悪くなりがちです。車両本体重量を理解することで、その車の燃費の目安が分かります。

ハンドリングと性能: 車両の重さは、操縦性や走行性能に影響します。特にカーブを曲がるときや加速するときに違いが感じられます。

安全性と規制: 地域によっては、車両本体重量が排出基準や車両登録費用の算定基準として使用されることがあります。

総重量とは?

定義と計測方法

総重量とは、車両本体重量に加え、車が運んでいるすべての荷物や乗客の重量を含めた合計の重量です。乗客、荷物、追加のアクセサリーや改造パーツが加わった状態の重さを指します。商用車の場合、トレーラーや追加の装備も含む場合があります。

総重量は、車の最大積載量を知るために重要な指標であり、橋を渡る場合や重量制限のある道路で特に役立ちます。

総重量の重要性

総重量を把握することは、以下の理由から非常に重要です:

積載容量: 総重量を把握することで、車が安全に運べる最大の荷重を知ることができます。これには、乗客や荷物、追加アクセサリーなどが含まれます。

安全基準: 車両の重量限界を超えると、機械的な故障や安全性にリスクが生じ、法的な罰則が課されることもあります。

性能と摩耗: 過剰な重量は車の性能や燃費に影響を与えるだけでなく、部品の摩耗も早まります。

車両本体重量と総重量の違い

車両本体重量と総重量の主な違いは、車両本体重量が追加の荷物や乗客を含まない状態の車両の重さであるのに対し、総重量は車が運ぶすべての重量を含む点です。

車の積載容量を求めるには、総重量から車両本体重量を引きます。これにより、その車が安全に積載できる追加の重量(乗客や荷物など)が分かります。

例:計算方法

例えば、ある車の車両本体重量が1,500kgで、総重量の限界が2,000kgの場合、その車の積載容量は次のように計算されます:

2,000kg(総重量)− 1,500kg(車両本体重量)= 500kg

この場合、車は乗客や荷物などの追加重量として最大500kgを安全に運ぶことができます。

車の所有者にとっての実用的な影響

燃費: 重量が増すと燃費が悪化する傾向があるため、車両本体重量と積載容量を理解することで燃料消費を管理しやすくなります。

法令順守: 商用車の場合、重量制限を守ることが安全確保や罰則の回避に必要です。

まとめ

車両本体重量と総重量は、車の能力や限界を理解するための基本的な指標です。車両本体重量が車の基礎的な重さを示し、総重量が車の全体の負荷量を示します。これらの重さを理解することで、車の性能、安全性、効率を効果的に管理できます。