水素なんて正直、現実的じゃないと思っていました

徳島県三好市のカーコーティング専門店SOUPで施工中の新車 トヨタ MAPJ10 ヤリスクロス。 SystemX Crystal SS セラミックコーティングの性能を最大限引き出すため、専門店ならではの丁寧な洗浄と下地処理を実施し、最高品質の仕上がりを追求します。

正直に言うと、私はこれまで「水素」という言葉に、あまり現実味を感じていませんでした。車の仕事を長く続けてきましたが、ガソリン、ディーゼル、そして最近は電気自動車。どれも一長一短がありつつ、少なくとも“使えるインフラ”がある。その中で水素は、どうしても理想論に聞こえてしまっていたのです。

そんな私が今回、アメリカ・アリゾナにあるトヨタのテストコースの話を読み、「あれ、もしかして…」と考えを改めるきっかけになりました。水素で走る車、水しか排出しない仕組み、数分で満タンになる補給時間。理屈だけを聞けば、たしかに魅力的です。

SOUPで日々クルマと向き合っていると、「理屈として正しい」ことと「現場で使える」ことはまったく別だと痛感します。セラミックコーティングも同じで、カタログスペックだけを見ればどれも良さそうに見える。でも実際は、下地処理や定着の仕方で結果は大きく変わる。水素も、まさにそれに近い印象でした。

ただ、この記事の中で描かれていたトヨタの水素技術は、“未来の乗用車”というより、“今すぐ役立つ道具”としての側面がとても強かったのです。例えば、大型トラックや港湾施設、限られた拠点で完結する物流。毎日決まった場所に戻る車両なら、充電や給水と同じ感覚で水素を扱える。

 

これは、私たちがガスプライマーを使う感覚にも少し似ています。誰にでも必要な工程ではない。でも、条件が揃った車両や塗装面では、驚くほど仕上がりと耐久性が安定する。万人向けではないけれど、「ハマる場所」では圧倒的に強い。水素に対して、初めてそんな印象を持ちました。

トラックと発電機、そこに水素の現実解が見えました

特に印象的だったのが、水素で走る大型トラックと、水素燃料電池を使った発電システムの話です。ディーゼルのような騒音も振動もなく、それでいて十分なパワーがあり、しかも排出されるのは水だけ。文章を読んでいるだけでも、その静かさが想像できました。

SOUPでも、夜間作業や屋内作業では音や排気にとても気を使います。エンジン音がないだけで、集中力も体への負担もまったく違う。もし水素の発電機が現実的な価格と供給で使えるなら、災害時やイベント、工場など、活躍の場は本当に多いと思います。

しかも、その発電の副産物として「水」が生まれるという点。キャンプ用のコンセプトカーでは、その水を濾過して手洗いや食器洗いに使えるそうです。これを読んだとき、正直ちょっとワクワクしました。エネルギーを生みながら、同時に別の価値も生む。こういう発想は、クルマ好きとして素直に面白い。

トヨタ MXWH60 プリウスへ、徳島県三好市のカーコーティング専門店SOUPがボディ状態に合わせたコーティングメンテナンスを実施。 蓄積した汚れや劣化因子を除去し、コーティング専用ローションで深い艶と透明感のある上質な外観へリフレッシュ。

セラミックコーティングも、単なる「艶出し」ではありません。汚れにくさ、洗車のしやすさ、結果としてクルマと向き合う時間が楽になる。機能が重なり合って、生活の質が変わる。水素技術も、そういう方向に育てば、受け入れられる余地は十分あると感じました。

トヨタが水素を“次世代の主役”として無理に押し出していない点も印象的です。いきなり全員に使わせようとはしていない。まずは、必要な場所に、必要な形で。これは現場を知るメーカーの姿勢だと感じました。

それでも立ちはだかる「供給」という現実

ただし、どれだけ技術が素晴らしくても、避けて通れない問題があります。それが「水素をどこで、どうやって手に入れるのか」という点です。これは記事の筆者が最後まで懐疑的だった理由でもあり、私も同感でした。

私たちは普段、ガソリンスタンドがある前提で生活しています。SOUPのすぐ近くにも複数ありますし、みかも石油として経営する側に立つと、インフラがあることの強さを痛感します。水素は、まだその段階にありません。

しかも水素は扱いが難しい。専用の設備、専用の容器、安全管理。個人経営のスタンドが簡単に導入できるものではないでしょう。トヨタ一社の努力だけでどうにかなる話ではなく、行政、エネルギー企業、地域が一体にならないと前に進まない。

だからこそ私は、「水素はすぐに私たちの足になる」とは思っていません。ただ、「間違った方向ではない」と感じるようになりました。すべての車が水素になる必要はない。でも、必要な場所に、静かに、確実に使われる技術としては、十分に意味がある。

新車 トヨタ MAPJ10 ヤリスクロスへの施工工程。 徳島県三好市のカーコーティング専門店SOUPが、SystemX Crystal SS セラミックコーティング専用ガスプライマーを丁寧に施工中。 コーティングの密着性・耐久性を大幅に向上させる重要なプロ仕様の下地工程です。

セラミックコーティングやガスプライマーも、万能ではありません。でも、正しく理解して、正しく使えば、クルマの価値を長く守ってくれる。水素も同じで、過度な期待ではなく、地に足のついた使い方が広がれば、いつの間にか「当たり前」になっているのかもしれません。

私は今でも完全な水素信者ではありません。それでも、「ほとんど分からない」から「少し分かる」に変わった。それだけでも、この技術には触れる価値があると感じています。

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